「Subversion(SVN)」のクライアントツールでメジャーなのは「TortoiseSVN」。
GUIでとても使いやすく、LanguagePackにより日本語も対応しており、インストール時に「command line client tools」も選択しておけば、Subversion(SVN)のコマンドも使用することが出来るよう。
Subversion(SVN)のコマンドを使用する場合は、インストールディレクトリの「bin」(今回の場合、「C:\Program Files\TortoiseSVN\bin」)を環境変数PATHに設定しておく必要があるみたい。
とりあえず、今回は「TortoiseSVN」のインストールし、EclipseのSVNプラグイン「Subclipse」をインストールし、使ってみたいと思います。
なお、今回のバージョンは以下です。
- Windows 7 Professional SP1(32bit)
- TortoiseSVN 1.8.4
- Subclipse 1.10.x
TortoiseSVN、LanguagePackのダウンロードとインストール
TortoiseSVN公式サイトよりTortoiseSVNをダウンロードし、インストールする。
Subversion(SVN)のコマンドもいちようインストールしておこうと思い、「command line client tools」も選択し、フルインストールにした。
また、同様にTortoiseSVN公式サイトより日本語のLanguagePackもダウンロードし、インストールする。
TortoiseSVN、日本語のLanguagePackのインストール完了後、エクスプローラやデスクトップ上で右クリック⇒「TortoiseSVN」⇒「Settings」を開く。
左側の「General」を開き、「Language」で「日本語(日本)」を選択し、「OK」ボタン押下で日本語で表示されるようになる。
Subversion(SVN)のリポジトリ作成
任意のディレクトリ(今回の場合は、「C:\Repositories\sample\」)で右クリック⇒「TortoiseSVN」⇒「ここにリポジトリを作成」をクリックする。
そうすると、そのディレクトリにリポジトリが作成される。
また、「リポジトリを作成」のメッセージが出て、デフォルトのフォルダー構成(trunk/branches/tags)を作成するか問われるので、「フォルダー構成を作成」をクリックする。
フォルダー構成の概要はこんな感じ。
- 「trunk」…ソースコードやドキュメントの本体を格納。
- 「branches」…「trunk」を派生させて、別の作業をする場合に使用。バージョンアップなど。「trunk」へ反映にはマージが必要。
- 「tags」…「trunk」、「branches」のある時点を保存する場合に使用。スナップショットのように使用する為、修正は加えない。
リポジトリの中身は「リポジトリーブラウザ」を使用し、確認することができる。
エクスプローラやデスクトップ上で右クリック⇒「TortoiseSVN」⇒「リポジトリーブラウザ」を開く。
「URL」にリポジトリのファイルパス「file:///C:/Repositories/sample」を指定し、「OK」を押下すると、「リポジトリーブラウザ」を開き、リポジトリの中身を確認することができる。
ついでに、リポジトリの「trunk」フォルダ内に、ソースコード格納用の「src」、設計書格納用の「docs」フォルダを作成しておく。
「src」の下にプロジェクトフォルダ「sample」を作成し、リポジトリの構成はこんな感じ。
file:///C:/Repositories/sample ├─branches ├─tags └─trunk ├─docs └─src └─sample
Eclipseで作成したプロジェクトをリポジトリへインポート
前回の記事で作成したJavaのSeasar2(SAStruts、S2JDBC)プロジェクトをインポートします。
前回の記事はこちら⇒「EclipseのJava(Seasar2)-SAStruts、S2JDBC開発環境構築手順」
エクスプローラを開き、Eclipseの「workspace」ディレクトリの該当プロジェクト上で右クリック⇒「TortoiseSVN」⇒「インポート」を開く。
「リポジトリのURL」にインポート先のURL「file:///C:/Repositories/sample/trunk/src/sample」を指定し、インポートする。
Eclipsのプラグイン「Subclipse」をインストール
Subclipse公式サイトへアクセスし、Eclipse更新サイトURL(「Eclipse update site URL」)をコピーしておく。
なお、Subversion(SVN)のバージョンによってバージョンが異なるため、注意が必要。
今回はSubversion(SVN)のバージョンが「1.8.5」であるため、「1.10.x Release」で、URLは「http://subclipse.tigris.org/update_1.10.x」となる。
Subversion(SVN)のバージョンの確認方法は、エクスプローラやデスクトップ上で右クリック⇒「TortoiseSVN」⇒「TortoiseSVNについて」を開く。
そこのバージョン情報に「Subversion 1.8.5, -release」のように書かれているはずだ。
Eclipseを起動し、メニューバーの「ヘルプ」⇒「新規ソフトウェアのインストール」を開く。
「作業対象」に「http://subclipse.tigris.org/update_1.10.x」を入力し、「追加」ボタンを押下する。
一覧が表示されるので、「Subclipse」にチェックし、「次へ」ボタンで進み、インストールする。
プラグインのインストール後は、Eclipseの再起動を促されるので、再起動する。
Eclipseプラグイン「Subclipse」を使用してプロジェクトをチェックアウト
続いて、先ほどリポジトリへインポートしたプロジェクトをチェックアウトする。
なお、用語についてはこんな感じ。
- 「チェックアウト」…リポジトリ⇒ローカルへダウンロード
- 「コミット」…ローカル⇒リポジトリへ反映
まず、先ほどリポジトリへインポートしたプロジェクトが邪魔なので、チェックアウト前に削除しておく。
「ナビゲーター」、「プロジェクトエクスプローラー」、「パッケージエクスプローラー」上のプロジェクトを右クリック⇒「削除」を開く。
「ディスク上からプロジェクト・コンテンツを削除(元に戻せません)」にチェックし、削除する。
メニューバーの「ファイル」⇒「インポート」を開く。
「SVN」⇒「SVNからプロジェクトをチェックアウト」を選択し、「次へ」ボタンを押下する。
「新規リポジトリー・ロケーションを作成」を選択し、「次へ」ボタンを押下する。
「URL」に「file:///C:/Repositories/sample/trunk/src/sample」を入力し、チェックアウトオプションで「プロジェクトとしてワークスペースへチェックアウト」にチェックし、チェックアウトする。
Eclipseプラグイン「Subclipse」の使い方
リポジトリからチェックアウトしたソースやフォルダには、右下にマークが付いているはずだ。
- DBマーク…ローカルで変更していないソース
- *マーク…ローカルで変更したソース
- ×マーク…ローカルで削除したソース
- +マーク…ローカルで追加したソース
これらの変更をリポジトリへ反映するためには、「コミット」する必要がある。
「ナビゲーター」、「プロジェクトエクスプローラー」、「パッケージエクスプローラー」上のプロジェクトを右クリック⇒「チーム」⇒「コミット」を開き、コミットしたいソースを選択すれば、コミットされる。
リポジトリにローカルのファイルを追加したい場合は、「追加」する。
「ナビゲーター」、「プロジェクトエクスプローラー」、「パッケージエクスプローラー」上のファイルを右クリック⇒「チーム」⇒「バージョン管理に追加」をすれば、リポジトリへ追加されるので、その後コミットする。
逆にリポジトリよりローカルへソースを反映したい場合は、「更新」する。
「ナビゲーター」、「プロジェクトエクスプローラー」、「パッケージエクスプローラー」上のプロジェクトを右クリック⇒「チーム」⇒「更新」をすれば、ローカルへ反映される。
とりあえずそんなところです。
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