WordPressテーマのカスタマイズや開発をしようと思うと、プログラミング言語である「PHP」の知識が必要になります。
そこで、WordPressテーマのカスタマイズに最低限必要であろう、もしくはよく使われる「PHP」の基本的な構文をまとめてみました。
メモ書き程度の内容なので、ご了承ください。
基本構文
PHPコード
- 「<?php」~「?>」…PHPコードを囲むPHPタグ
- 「;」…「命令の区切り」
※ファイル全体がPHPコードである場合(テーマの関数「functions.php」など)は、ファイルの最後の終了タグ「?>」は省略することが推奨されている。
<!--?php echo 'test'; ?-->
コメント
- 「//」…行コメント
- 「/*」~「*/」…ブロックコメント
// 行コメント /* * ブロックコメント */
シングルクォートとダブルクォート
- 「シングルクォート」…式展開なし
- 「ダブルクォート」…式展開あり(ダブルクォート内の変数・式が展開される)
// シングルクォート(式展開なし) $test = 'hoge'; echo '$test'; // 出力結果 $test // ダブルクォート(式展開あり) $test = 'hoge'; echo "$test"; // 出力結果 hoge
変数
$変数名
※変数名は、アルファベット、アンダースコア、数字を使用可(1文字目は数字以外)。
// 値の格納 $test = 'hoge'; // 値の出力 echo $test; // 出力結果 hoge
定数
// 定数の定義 define(定数名, 値);
// 定数の定義 define('TEST_CONST', 'hoge'); // 定数の参照 echo TEST_CONST; // 出力結果 hoge
配列
通常の配列
// 値の格納 $配列名 = array('値1', '値2', '値3', …); // 値の呼出 $配列名[要素番号];
※要素番号(添字)は「0」から。
// 値の格納 $test = array('hoge1', 'hoge2', 'hoge3'); // 値の呼出 echo $test[1]; // 出力結果 hoge2
連想配列
// 値の格納 $配列名 = array( '要素名1' => '値1', '要素名2' => '値2', '要素名3' => '値3', … ); // 値の呼出 $配列名['要素名'];
// 値の格納 $test = array( 'str' => 'hoge', 'val' => '1111' ); // 値の呼出 echo $test['str']; // 出力結果 hoge
演算子
比較演算子
- 「A == B」…「等しい」
- 「A === B」…「等しく、かつ同じ型」
- 「A != B」…「等しくない」
- 「A <> B」…「等しくない」
- 「A !== B」…「等しくない、もしくは同じ型でない」
- 「A > B」…「より大きい」
- 「A >= B」…「より大きいか等しい」
- 「A < B」…「より小さい」
- 「A <= B」…「より小さいか等しい」
論理演算子
- 「A and B」…「論理積(AかつB)」
- 「A or B」…「論理和(AまたはB)」
- 「A xor B」…「排他的論理和(A、Bどちらか一方)」
- 「!A」…「否定(Aでない)」
- 「A && B」…「論理積(AかつB)」
- 「A || B」…「論理和(AまたはB)」
文字列演算子
- 「.」…「結合」
- 「.=」…「結合代入」
条件分岐
WordPressテーマカスタマイズで主に使用する条件分岐は、「if文」。
if ( 条件式1 ) { 条件式1を満たす場合の処理 } elseif ( 条件式2 ) { 条件式2を満たす場合の処理 } elseif ( 条件式3 ) { 条件式3を満たす場合の処理 } else { どの条件式も満たさない場合の処理 }
if ( 条件式1 ) : 条件式1を満たす場合の処理 elseif ( 条件式2 ) : 条件式2を満たす場合の処理 elseif ( 条件式3 ) : 条件式3を満たす場合の処理 else : どの条件式も満たさない場合の処理 endif;
(条件式) ? 条件式を満たす場合に返す値 : 条件を満たさない場合に返す値;
// 条件分岐 $test = 2; if ( $test == 1 ) { echo '$testは1です。'; } elseif ( $test == 2 ) { echo '$testは2です。'; } elseif ( $test == 3 ) { echo '$testは3です。'; } else { echo '$testは1,2,3ではありません。'; } // 出力結果 $testは2です。
繰り返し(ループ)
WordPressテーマカスタマイズで主に使用する繰り返し(ループ)は、「while文」。
while ( 条件式 ) { 条件を満たす場合の処理 条件判定に影響する変更 }
while ( 条件式 ) : 条件を満たす場合の処理 条件判定に影響する変更 endwhile;
// 繰り返し $test = 0; while ( $test < 5 ) { echo $test; $test++; } // 出力結果 01234
関数
ユーザー定義関数
function 関数名 ( 引数名 ) { 関数の処理 }
※返り値がある場合は、「return」を使用。省略時の返り値は「NULL」。
// 関数(引数2つ) function test_sum ( $int1, $int2 ) { return $int1 + $int2; } // 関数呼出 echo test_sum(1, 2); // 出力結果 3
// 関数(引数配列) function test_sum_array ( $int ) { return $int[0] + $int[1]; } // 関数呼出 $test = array(3, 4); echo test_sum_array($test); // 出力結果 7
定義済み関数
WordPressテーマカスタマイズでよく見かけるPHPの定義済み関数です。
- 「function_exists」…指定した関数が定義されているかをチェック
- 「isset」…変数がセットされているか、NULLでないかをチェック
- 「empty」…変数が空であるかをチェック
- 「count」…配列の要素数を取得
- 「in_array」…配列内に値があるかチェック
- 「array_shift」…配列の先頭から要素を一つ取り出す
- 「implode」…配列要素を文字列で連結する
クラス、オブジェクト
クラスの作り方と、オブジェクト生成、プロパティ・関数呼出方法。
※WordPressのテーマカスタマイズでクラスを作ることはないと思われるが、オブジェクトからプロパティ・関数を呼び出すことはあると思います。
// クラス class Test { public $int1; public $int2; function test_sum () { return $this->int1 + $this->int2; } } // オブジェクト生成、プロパティ・関数呼出 $test = new Test; $test->int1 = 4; $test->int2 = 5; echo $test->test_sum(); // 出力結果 9
以上です。
コメント